山の自然学クラブ 事務局ブログ

事務局へ寄せられた、会の活動報告や、会員のみなさまのご活躍を発信します。絵日記担当:中村が更新しています。

富士山・2017年夏の活動です!

富士山・2017年夏の活動!

8月26日~27日は富士山、今年 夏の活動です! 夏の活動の主体は、樹木の生長を助けるため、草本類やササなどをかりはらいすることです。木を覆うツタも大敵です。みんなで探しながら作業をしました。

こちらは農大の学生さんが昨年持ってきてくださった苗です。
f:id:shizengaku:20170903191339j:plain
ずいぶん大きくなっています! 中に生えてきている草を払って、日当たりをよくしておきました。
できれば今年の秋の活動で植えたいと思います。楽しみです。

さて、今回の宿泊は朝霧高原でした。いつもは植林地に近い裾野市方面に宿泊することが多いので、久しぶりです。日中は隠れていた富士山でしたが、夕方 富士宮に降りた頃にはきれいに山頂が見えるようになりました!
f:id:shizengaku:20170903191522j:plain
初めての方もいらしていたので、本当によかった!
涼しくて気持ちよく、そして楽しく、キャンプ気分で過ごすことができました。夏の高原は気持ちよかったです!
朝霧高原にあるミルクランドは富士開拓農協の施設としてつくられた施設です。開拓にはたいへんな労力がかかったことと思いますが、おかげで現在の私たちは、たいへん気持ちのよい時間を過ごさせてもらうことができました。おいしい牛乳や卵も頂きました。感謝です。

富士山はちょうど真西から見えるようになりますので、大沢崩れがちょうど正面です。学生のときに研修で行ったことが思い出されます(その後にも歩いたことはありますが。登山者等は崩れているところには入ることができません)。

翌日は大室山へ、自然観察会です。富士山の溶岩流の時期による違い、そして、その経過時間による森の違いがたいへんよくわかる、そして歩いていて気持ちよく楽しいコースです。
富士山の大室山は朝霧高原から行く途中からよく見える、富士山北麓でいちばん大きい寄生火山です。

まずは樹海とも呼ばれる富士山の原生林を歩きます。
ヒノキが主体となっている、貞観噴火の熔岩の中を歩きます。溶岩も見えていて、そこからヒノキなどの樹木が生えている様子がよくわかります。コケが大切な働きをしていることもわかります。
f:id:shizengaku:20170903192522j:plain

樹木の根がたいへん遠くまで広がっていることにみなさんびっくり。土の中では様子が見えませんからね... ためしにひとつの根をたどってみると、十何メートルにも先に生えている木から渡ってのびていました!
途中、富士風穴にも入りました。氷や雪が残る風穴。冷たい風を体験です。
大室山の麓には美しいブナの林が広がります。真夏にきたのは初めてですが、これまで歩いてきた檜中心の森とは、緑の対比がよくわかります。 針葉樹と広葉樹、美しい両方の天然の森が見られます。
大室山は3000年前、片蓋山と一連の噴火で形成されたと言われています。地質の違いもありますが、いづれにしても森になるにはたいへんな時間がかかることを実感します。
テレビで放映された効果もあるのかもしれませんし、夏休み期間だからでしょう。たいへん多くのみなさんとすれ違いました。こんなに多くの方に会ったのは初めてです。このことにも少し驚きを感じながら、しかし嬉しく思いながらの散策となりました。

また秋にも楽しい森歩きができることでしょう。
今年は9月30日~10月1日、そして10月21日~22日に予定しています。楽しみです。
たくさんのみなさんのご参加、お待ちしています!