山の自然学クラブ 事務局ブログ

事務局へ寄せられた、会の活動報告や、会員のみなさまのご活躍を発信します。絵日記担当:中村が更新しています。

総会と講演会・島村英紀氏「山に登る人間に知ってほしい火山活動の知識」

2月27日は山の自然学クラブ2016年定時総会と記念講演会「山から始まる自然保護2016」です

各分野で活躍する方々を講師に招き、山と自然を学ぶ「山の自然学クラブ」。
2月27日には、山の自然学クラブ 総会と記念講演会を開催します。
どなたでも無料でご参加頂けますので、ぜひお越しください。

今回の講演会は島村英紀先生にお願いしました!お忙しい中、快く引き受けてくださいました。
テーマ「山に登る人間に知ってほしい火山活動の知識」として話してくださいます。
先生から教えて頂いた、おもな講演の内容です。

テーマ「山に登る人に知ってほしい火山活動の知識」
=講演のおもな内容=
1.日本の火山は世界有数
2.日本にある二つの火山帯
3.日本を襲った過去の噴火
4.東北地方太平洋沖地震の影響・地震にも火山にも
5.宝永噴火は芳詠地震の49日後だった
6.文明を途絶えさせた「カルデラ噴火」
7.噴火予知の難しさ
8.プレートや火山の「恩恵」
9.火山がつくってくれた「土」が植物を育てる
10.地震国・火山国に住む「覚悟」


日程:2016年2月27日 13:00 開場
会場:エコギャラリー新宿(新宿中央公園内)2F研修室
エコギャラリー新宿への地図 - エコギャラリー新宿
   東京都新宿区西新宿2-11-4(新宿中央公園内)

18:00より懇親会 会費:4,000円
 ぶたや 百日紅
 新宿区西新宿7-14-6 第二高橋ビル地下1階

ご都合のよいところだけでも構いません。ぜひお越しください!
最新の日程などはホームページもご参照ください

2016・年始のごあいさつ

2016・年始のごあいさつ

あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い申しあげます。

山の自然学クラブでは、今年も様々な活動を行っていきたいと考えています。
みなさまのご協力、ご参加、そして活動の企画・実行を お願い申しあげます。
自由闊達が会のモットーです。自然と山とみんなによいことなら、なんでもOK!との精神を大切に、今年もみなさん一緒に楽しんで参りましょう。

富士山の森林復元活動は、この年度末に森林管理署と3回目の協定更新を行う予定です。
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今年もみなさんとご一緒するのを楽しみにしております。

雑誌地図中心12/10発行号

雑誌地図中心12/10発行号・信州上田

会員の堀内さんより、以下のようなご案内を頂きました。
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雑誌地図中心12/10発行の紹介です。
特集「信州上田」(12/10発行)が組まれていますので
新年からNHK真田丸の放映もありますし、
関心のある方もおられることと思いますので、ご案内します。

とのことです、
発行等
発行・編集・問合先:(一財)日本地図センター(毎金発行)
ホームページ:http://www.jmc.or.jp

だそうです。興味のある方は、ご覧下さい。

山の自然学講座2015の最終回

山の自然学講座2015 最終回です

12月1日、今年リニューアルして開催した山の自然学講座2015の最終回、
第7回目の室内講座です。
今年の通し受講の方は、13名。みなさんに、今回の講師でもある大蔵理事長から修了証が手渡されました!
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お休みされた方もありました。お天気を心配した日もありました。会場トラブルでご迷惑をおかけ致しましたことも。ですがなんとか今年も全課程を終了することができました。
ご参加くださったみなさん、運営にもたいへん助けていただきました。ありがとうございます。
講師のみなさま、
会場をご提供くださり、広報にもご助力頂きましたICI石井スポーツ様、
そしてたくさんのお手伝いをしてくださった会員のみなさま、
本当にありがとうございます。

来年以降も、また改善しながら継続を予定しております。

紅葉と渓流・三頭山の現地講座

紅葉と渓流・三頭山の現地講座

11月15日は山の自然学講座2015 の現地講座・3回目の三頭山です。きのうが雨でしたので実施を心配していましたが、だんだんと霧が晴れて遠くが見えるようになりました。
三頭山は、増澤先生の学生時代の研究フィールドです。毎日、いえ、1日2回も通いながら調査をした学生時代のお話をして下さいました。不思議な地形、豊富な植物、渓畔林と斜面、尾根、それぞれの森のかたちとその移り変わりが今日のテーマです。
都民の森入口にある森林館の周りはトチノキやケヤキの大木が。ふつうに斜面に見えますが、昔の沢だと考えられるそうです。

典型的な渓畔林に見えますが、この中でも樹種によって微妙にすみわけているのだそうです。サワグルミぱ沢底の定期的に氾濫するところ、シオジは斜面に多いことが調査でわかったそうです。
さらに山頂付近の尾根で見られるきれいなブナですが、幼木は少なく、以前調査されていたときにはたくさんあったブナの成木・大木は半分くらいになってしまったそうです。
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斜面をどんどん登っていく先生。みなさんも話を聞きながらついていきます。たしかに小さなブナの木は少ないようです。実生の生存や動態には様々な要因が関係しているそうで、ネズミの活動は影響がありそうだとのこと。

うーん、いろんな角度から見れば見るほど知見が深まっていくのかもしれません。

みなさんのお心がけがよかったということでしょう。午後には晴れ間も見えて暖かくなりました。そして八王子方面も見渡せるようになり、美しい紅葉の斜面を見ることができました。
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増澤先生、ご案内ありがとうございます。お世話役の室村さん、そして参加者のみなさんも、おつかれさまでした。
暖かい陽射しを届けてくれた太陽にも、御礼を言いたいと思います。みなさん、ありがとうございました!

石井誠治さんの最新著書「木を知る・木に学ぶ」

石井誠治さんの最新著書「木を知る・木に学ぶ」

石井誠治さんの最新刊著書が2015年7月17日に刊行されています。
「木を知る・木に学ぶ」 ヤマケイ新書です。
 ↓ 山と渓谷社の書籍案内ホームページwww.yamakei.co.jp


2015年10月4日 読売新聞の書評欄に、この本の紹介文が掲載されました!
コピーを石井さんから頂きましたので掲載します。
石井さんの、自然に対する深い愛情と洞察力が表現されている嬉しい文章ですね。石井さんご本人も喜んでいらっしゃいました。

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この本は、石井さんらしい、優しさのあふれる文章で綴られています。本当に読んでいて楽しくなります。ぜひみなさんもお手にとってみて下さい。

気仙沼・森のたんけん隊!

三陸のフシギをめぐる自然学/森のたんけん隊 at気仙沼

樹木ハカセ・石井先生と森の探検をしよう!

2015年9月13日 気仙沼市本吉地区で、自然観察会を実施しました。
今回は、樹木医・森林インストラクターの石井誠治さんにご指導頂きました!
世界中を飛び回っている石井さん、多忙な日程の合間を縫って三陸へお越しくださいました。

午前中は徳仙丈山で源流に近いきれいな渓流とその周りの明るい混交林を。
そして午後は、いつも活動している果樹園や畑で。

徳仙丈には豊かで美しい森があります。
徳仙丈山は気仙沼市のホームページ表紙を飾るような代表的な景勝地として知られていますが、ツツジの季節以外に訪れた方はほとんどいらっしゃらないようです。キノコ狩りに来る程度なのだそうです。
しかし、こんなに美しい渓流と明るい森があるのです。まさに、地元の宝ですね。

きれいな森と元気な参加者のみなさんに、石井さんのお話もなめらかに。(いつもなめらかですが;)
秋にはいって、森は豊かな実りの季節です。色とりどりに、目を楽しませる用意をしてくれているようです。
木々や草の実やタネも様々。イヌブナも見つけました!今年ミズナラは豊作です。鳥が好きな赤い実もありました。きのこもたくさんあり、みなさん盛り上がります。
リスがくるみを食べたようです。

雨上がりで蛙さんたちもたくさん出てきていました。子供達は大はしゃぎ。

森の外に出て、道沿いも観察してみます。明るい場所には、森の中とは違った植物や生き物が見られます。
 
秋のお花もたくさん観察しました。ダイズ(大豆)の原種のひとつとも言われるヤブマメを見たみなさん、「ホントだマメだ~」と感心しています。お花もかわいいです。
 

日本では、縄文時代から食べられる植物を選んで集落の近くで栽培していたことが知られていますが、よく知られている栗やドングリなどの木々の実のほか、このような豆類、麦なども遺跡から見つかっているそうです。三陸地域の遺跡からはマグロやウナギ、牡蠣などもたくさん出土するとか。うらやましいような気もします.. 今日この山を歩くと、そんな頃の生活も思い浮かぶような気がしてきます。


ミズナラのドングリを拾って、楽しい収穫に満足した後は;
参加者のおなかを満たします。徳仙丈の駐車場でお昼をとりました。気持ちのよいピクニックです。

午後は果樹園に戻って、いつもの生活圏にあるお花や植物を観察します。

キクの仲間の花をルーペで拡大し、お花ひとつずつがどうなっているのか見てみます。小さなお花がまるく集まって、大きなお花に見えることがわかります。子供達も一生懸命に観察。
果樹園では、みなさんが育てている茶豆が実って、取り頃になっていました。参加のみなさんで収穫して、持って帰ってもらいます。
この日とれた茶豆を少し分けて頂きました! おいしかった、ありがとうございます。

石井さんはこの日、植物のフシギ・森のヒミツの他にも、長い時間をかけてつくられて、守られてきた、そして変わってきた人と植物との関わり方、森の生態と人による管理、人間の生活による変化など... 多岐にわたるお話をして下さいました。
気仙沼のみなさんの胸には、どんなお話が残ったでしょう。


前の週に台風がきて、土曜日には首都圏に地震があって電車が一時停まるなど。
始まる前はどうなることかと思った今回の観察会でしたが、当日はお天気にも恵まれ、本当に楽しい一日となりました。


講師の石井誠治さん、いつもお世話して下さる海べの森をつくろう会のみなさん、ご参加頂いたみなさん、
ありがとうございます!

また気仙沼へ行くのが楽しみです。
10月10日~12日は樹木の種子採取の活動を予定しています。ぜひご参加ください。