山の自然学クラブ 事務局ブログ

事務局へ寄せられた、会の活動報告や、会員のみなさまのご活躍を発信します。絵日記担当:中村が更新しています。

山の自然学カレンダー2020 7月・鉄を作るチャツボミゴケ/アサギマダラとヨツバヒヨドリ

山の自然学カレンダー2020 7月・チャツボミゴケ/アサギマダラとヨツバヒヨドリ

山の自然学クラブでは、2019年から「山の自然学カレンダー」を製作しています。会員から自然や自然保護に関する写真などを募集して、各自の研鑽に役立てていただく、また、活動のアピールをしていただく活動です。
2020年7月版は室村 聰さんが群馬県中之条町草津町に広がる芳ヶ平湿地群で撮影したチャツボミゴケの写真と、
杉山顕一さんが夏の志賀高原で撮影した「アサギマダラとヨツバヒヨドリ」の応募作が採用されています。

山の自然学カレンダー2020 7月

2020年7月(1)「鉄を作るチャツボミゴケ」/室村 聰

撮影:室村 聰
撮影場所:群馬県中之条町 チャツボミゴケ公園(ラムサール条約登録地)
撮影年月日:2019年 6月9日

添えられたテキスト:
岩に張り付いている緑色のコケが「チャツボミゴケ」です。強酸性の温泉を含んだチャツボミゴケが長い時間をかけて褐鉄鉱を作り出しています。戦時中の鉄需要から露天掘りの鉱山として開発され1966年まで生産していましたが閉山し公園となりました。サンゴや真珠、珪藻土バクテリアの作用で作られているのと同じで、チャツボミゴケも温泉水に含まれるバクテリアの作用で長時間かけて鉄を作り出しているのです。これを「バイオミネラリゼーション」と言います。

2020年7月(2)「アサギマダラとヨツバヒヨドリ」/杉山顕一

撮影:杉山 顕一
撮影場所:志賀高原焼額山
撮影年月日:2018年8月4日
撮影対象:ヨツバヒヨドリの花で吸蜜するアサギマダラ

添えられたテキスト:
夏の志賀高原ではヨツバヒヨドリの花にアサギマダラが乱舞する。それもオス(後翅に黒斑の性標)が多い。オスはこの花蜜からアルカロイド(毒)を吸収して、メスを誘うフェロモンを生成するとともに体内を毒化して外敵の捕食から身を守る。



山の自然学カレンダーにこれまで応募された作品について、および 2020版(応募案内)についてはホームページをご参照下さい。

「山の自然学カレンダー2021」 については、2020年9月に作品の公募を行い、11月に作成する予定です。会員のみなさんは、ぜひ日頃気になった風景や景色、自然現象を記録していただき、すてきな作品を応募して下さるよう、お願いします!
製作したカレンダーは 一定以上のご寄附をいただいた方にお渡ししています。
詳しくは事務局へお尋ね下さい。