山の自然学クラブ 事務局ブログ

事務局へ寄せられた、会の活動報告や、会員のみなさまのご活躍を発信します。絵日記担当:中村が更新しています。

身近な自然学・神宮外苑で晩秋の植物観察を楽しむ

2022年12月3日・神宮外苑で秋の植物観察

山の自然学講座・日帰り現地講座のご案内
神宮外苑で晩秋の植物観察を楽しみましょう

ご案内はこちら(12月3日 明治神宮外苑)
山の自然学講座2022/NPO法人山の自然学クラブ 現地講座特別編

11月12日には水元公園でも現地講座を実施します!
山の自然学講座2022/NPO法人山の自然学クラブ 現地講座特別編


都心のオアシスとなっている神宮外苑。その成立から今の姿になるまでには、様々なストーリーがありました。100年前の人々に思いを馳せるとともに、当時と現在の植生の違いも見てみましょう。
日帰りでご参加頂けますので、お気軽にご参加下さい。

身近に生えている樹木は、どのような生き方・暮らし方をしているでしょう。私たちにとって大切な存在である樹木について考えてみましょう。今回は、神宮外苑を散策しながら 樹木ハカセ・石井誠治さんのレクチャーを受けます。
今から近い時期に国民参加で行われた国家事業、明治神宮の造成。100年前に全国各地から寄進された植物と、集まった青年団の皆さんが作業して神宮一帯が整備されました。これまでの経緯をたどることができる、写真や資料もたくさん残されている地域です。そのときの計画に思いをはせ、さらに これまでの歴史、そして今後についてみんなで見学し考えてみましょう。
国立競技場が新しくなり、100年の歴史ある場所と、最近1〜2年の新しい造成地や植栽樹木とが同じ場所で見比べられます。
ぜひご参加下さい。

2022年12月3日 神宮外苑で晩秋の観察会を実施します
2022年12月3日 神宮外苑で晩秋の観察会を実施します

ソルト・サイエンス研究財団シンポジウムのご案内

ソルト・サイエンスシンポジウム 2022.10.21

会員の福嶋淳さんより ご案内を頂きました!

シンポジウム「宇宙時代のソルトサイエンス」

2022年10月21日(金曜日) 13時~17時
場所:スクエア荏原(品川区立荏原平塚総合区民会館)ひらつかホール
東京都品川区荏原4-5-28 *会場での開催です。

参加希望の方はメールで申し込み下さい、とのことです。(主催者へお申し込み・お問い合わせをお願いします)
宛先:シンポジウム係
saltscience ★ saltscience.or.jp
(氏名、住所、所属、連絡先メールアドレス等を明記)
 ※ ★ を@になおしてお使い下さい

↓ ソルト・サイエンス研究財団 のホームページ
塩の研究を助成し、塩の科学・産業を振興 します。 - 公益財団法人ソルト・サイエンス研究財団


(シンポジウムリーフレット

2022年10月21日ソルトサイエンス・1
2022年10月21日ソルトサイエンス・1
2022年10月21日ソルトサイエンス・2
2022年10月21日ソルトサイエンス・2

山の自然学カレンダー2022 10月・天空の里-遠山郷下栗の集落と遠山川の峡谷

山の自然学カレンダー2022 10月・天空の里-遠山郷下栗の集落と遠山川の峡谷

2022年10月 -天空の里-遠山郷下栗の集落と遠山川の峡谷/大蔵喜福

山の自然学クラブでは毎年、会員からの応募作により「山の自然学カレンダー」を製作しています。会員から自然や自然保護に関する写真などを募集して、各自の研鑽に役立てていただく、また、活動のアピールをしていただく活動です。
2022年10月版は大蔵喜福さんからの応募作「-天空の里-遠山郷下栗の集落と遠山川の峡谷/」が採用されています。

2022年10月/大蔵喜福・-天空の里-遠山郷下栗の集落と遠山川の峡谷


撮影場所:南アルプス 下栗の里
撮影年月日:2020年11月5日

添えられたテキスト:
【耕して天に至る】と形容される東南向きの急傾斜地に40戸70人ほどの暮らしが息づく。深田久弥は「下栗ほど美しい平和な山村を私はほかに知らない」と記した。丹念に耕された畑には人と自然の共生がみえる。簡易水道と電気が通ったのは昭和31年、車道ができたのが昭和40年代後半、下栗の人たちは「歩くことだけで暮らしを立ててきた最後の日本人」といわれる。



山の自然学カレンダーにこれまで応募された作品について、および 2023年版(応募案内)についてはホームページをご参照下さい。

「山の自然学カレンダー2023」 については、2022年9月に作品の公募を行い、11月に作成する予定です。会員のみなさんは、ぜひ日頃気になった風景や景色、自然現象を記録していただき、すてきな作品を応募して下さるよう、お願いします!
製作したカレンダーは 一定以上のご寄附をいただいた方にお渡ししています。
詳しくは事務局へお尋ね下さい。

山の自然学カレンダー2022 9月

山の自然学カレンダー2022 9月・華厳滝の柱状節理/奇岩の山-瑞牆山

2022年9月/杉山顕一・瑞牆山 黒木康文・華厳の滝


山の自然学クラブでは毎年、会員からの応募作により「山の自然学カレンダー」を製作しています。会員から自然や自然保護に関する写真などを募集して、各自の研鑽に役立てていただく、また、活動のアピールをしていただく活動です。
2022年9月版は黒木康文さんからの応募作「華厳滝を作った男体山溶岩流の柱状節理」
と、
杉山顕一さんからの応募作「花崗岩の奇岩の山-瑞牆山
が採用されています。

2022年9月「華厳滝を作った男体山溶岩流の柱状節理」/黒木 康文

撮影:黒木 康文
撮影年月日:2018年10月20日
撮影対象:華厳滝男体山溶岩流の柱状節理

添えられたテキスト:
中禅寺湖を流れ出た水が高さ97mの崖を一気に落下するのが華厳滝です。中禅寺湖は,男体山の山体主要部を形成した第1期火山活動(3 ~1.7 万年前)で出来た堰止湖で,滝見物のためエレベーターで下りると,溶岩流が冷えて固まった岩の柱状節理に圧倒されます。

2022年9月「花崗岩の奇岩の山-瑞牆山」/杉山顕一

撮影:杉山 顕一
撮影場所:瑞牆山登山道途中
撮影年月日:2021年8月2日
撮影対象:風化や浸食で荒々しい岩峰の集合した瑞牆山の南西面

添えられたテキスト:
1400万年前に花崗岩が貫入、隆起してできた全山花崗岩の山、瑞牆山は、氷河期の凍結融解作用を受けて、山体の浸食、風化作用から取り残された奇岩・巨石群が林立する山体になったといわれています。巨岩の間に繁茂する針葉樹は貧栄養地でも育成するコメツガです。



山の自然学カレンダーにこれまで応募された作品について、および 2023年版(応募案内)についてはホームページをご参照下さい。

「山の自然学カレンダー2023」 については、2022年9月に作品の公募を行い、11月に作成する予定です。会員のみなさんは、ぜひ日頃気になった風景や景色、自然現象を記録していただき、すてきな作品を応募して下さるよう、お願いします!
製作したカレンダーは 一定以上のご寄附をいただいた方にお渡ししています。
詳しくは事務局へお尋ね下さい。

谷川岳の自然学/小泉先生最新刊と9月現地講座のご案内

山の自然学講座at谷川岳 2022年9月3-4日

今日は8月11日。山の日です。
山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する ための日だと定義されています。
山の日に限らず 山を愛し、自然を愛し 親しんでいる当クラブでは 毎日が山の日だといえますが;

小泉武栄先生の最新刊「日本の自然風景・ワンダーランド」

先日、小泉先生から最新刊が届きました! 今月発売の最新刊です。

日本の自然風景-ワンダーランド 2022年8月 ベレ出版

「日本の自然風景ワンダーランド -地形・地質・植生の謎を解く」
 著者 小泉武栄, 2022年 8月25日発売
 304ページ,A5判,価格 定価2,530円 (本体2,300円+税10%)

(出版元: ベレ出版のサイト)
日本の自然風景ワンダーランド|書籍案内|ベレ出版

いつもながら 小泉先生がご自身で各地を歩いて観察した結果を、ご自身が撮影したたくさんの写真を使って解説しています。
日本各地の風景を 海岸(9カ所) / 山(9カ所) / 火山(7カ所) / 渓谷・滝(10カ所) /植物(10カ所) / 遺跡・湧水など(8カ所) にわけて、成り立ちや特徴を記載してあります。

そしてこの本に谷川岳が登場します! なんとグッドタイミング!

「日本の自然風景・ワンダーランド」にも登場!谷川岳現地講座のご案内

ちょうど9月3-4日の現地講座では、現地で谷川岳を見上げながら(そしてお天気がよかったら天神尾根を歩きながら)ご案内しようと思っていたところですが、

信越の国境を形作る谷川岳はなぜあんな形をしているのか、
双耳峰の谷川岳の地形の特徴は、
登山者憧れの一ノ倉沢の絶壁はどうしてできたのか、
今回の現地講座で観察できそうなポイントを 本の中でもわかりやすく解説していただいています。

p74~ 谷川岳・珍しい植物の宝庫として紹介されています

・・ページを押さえているのは早池峰山近くの蛇紋岩です。

9月の現地講座では 本に書かれているような内容、さらにほかにも現地でみることのできる植物や森林、川のなかれ、風景をみんなでじっくり観察致しましょう。

山の自然学クラブでは 2022年9月に水上・土合にて現地講座を予定しています。
山の自然学講座2022/NPO法人山の自然学クラブ 現地講座

1日目には谷川岳を見上げながら 湯桧曽川源流部を歩きます。
2日目にはお天気がよければ 天神尾根を散策したいと思っています!
(お天気と時間の様子で、利根川上流部の観察も検討します)

ぜひご参加下さい! 

山の自然学カレンダー2022 8月・石灰岩の海岸-潮吹き岩と龍の松

山の自然学カレンダー2022 8月・石灰岩の海岸-潮吹き岩と龍の松

2022年8月「石灰岩の海岸-潮吹き岩と龍の松」/中村華子

山の自然学クラブでは毎年、会員からの応募作により「山の自然学カレンダー」を製作しています。会員から自然や自然保護に関する写真などを募集して、各自の研鑽に役立てていただく、また、活動のアピールをしていただく活動です。
2022年8月版は宮城県気仙沼市景勝地、岩井崎の写真「石灰岩の海岸-潮吹き岩と龍の松」が採用されています。

2022年8月/中村華子・石灰岩の海岸-潮吹き岩と龍の松


撮影:中村華子
撮影場所:宮城県気仙沼市 岩井崎海岸
撮影年月日:2021年9月

添えられたテキスト:
景勝地として知られる宮城県気仙沼市の岩井崎には、ペルム紀石灰岩が分布しており、間隙を伝って真水が供給されることで植物が海岸まで分布しています。同時に、海水がその間隙を伝って吹き上がる潮吹き岩(左)の景観もつくり出しています。



山の自然学カレンダーにこれまで応募された作品について、および 2023年版(応募案内)についてはホームページをご参照下さい。

「山の自然学カレンダー2023」 については、2022年9月に作品の公募を行い、11月に作成する予定です。会員のみなさんは、ぜひ日頃気になった風景や景色、自然現象を記録していただき、すてきな作品を応募して下さるよう、お願いします!
製作したカレンダーは 一定以上のご寄附をいただいた方にお渡ししています。
詳しくは事務局へお尋ね下さい。

2022年初_大蔵喜福理事長メッセージ

2021年会報・はじめに コロナ対応の‟山の自然学”これから

2022年初_大蔵喜福理事長メッセージ
山から始まる自然保護(当会年会報)21号 2022年発行 より

大蔵喜福理事長 巻頭言

コロナ対応の‟山の自然学”これから

 コロナ禍に巻き込まれて、すでに丸2年が過ぎた。第6波は東京だけでも毎日が1万人を超える感染者がでている。オミクロンの変異型ウイルスが次々に現れて、ヒトの体内に取り付き宿っている。この手のウイルスはあるスピードをもって何らかの生き物に移り住まねば、生きられないものらしい。致死率が低いのも殺傷能力が高ければ、移り住んだ生き物を殺すことになり、自らも消滅してしまうからだ。
 現況は高齢者などが基礎疾患を持っていると重症化し致死率、危険度が高いということのようだ。それにしても今までの感染状況の波は、最高値を記録すると徐々に減って、尖がった山形になったが、第6波は高い位置でギザギザを見せる平坦とも思える緩やかなカーブで下がっている。正月三が日後の5日あたりの2千人を最低に、一カ月を経て一日の感染者数は全国で10万人の大台を超えた。一週間その数を維持という今までにない形に。
 一カ月たった後、やっと半分の5万人に下がった。致死率は落ちてきたようだが、蔓延防止対策のお願い的規制程度では、一気の減りはないだろう。東京をはじめ大都市では、通勤電車はほぼ満員で、繁華街の通りは以前と変わらない様相を見せている。マスクこそしているが、ほとんどの人はワクチンを安全の盾に、ストレスを解消しているようだ。
 百年前のスペイン風邪は、わが国だけで39万人が亡くなり2年で終息した。当時の医療事情では救えない命は多々あったかと思うが、スペイン風邪の恐怖は知らなくても、いまだ続くコロナ禍に慣れてしまい“それぞれ勝手に”もうインフルエンザ以下とか、軽々しい風潮になってきた。余り大仰に構えたくはないが、どこに正解があるのか見えなくなってきている。はやい収束を願うがこればっかりは、神様でもご存じあるまい?

 さて、会の総会はオンラインですることにしたが“山の自然学クラブ”としては、机上講座はズームでも行えるが、すべてがリスニングだけではこまる。実際の野山で自然観察をして学ぶことが大切な事は言うまでもない。幸い人の少ない辺地の自然公園には、美しい季節に香しい風が吹いている。コロナは気にならない。さらに山は学び舎であり教師であり、教わることは山ほど埋まっている宝の宝庫でもある。
 この状況の中、密にならないコロナ対策を図っての現地講座を、もっと増やしたい考えで、山の自然学で大自然を楽しんでもらおうと、今、考慮中だ。私の住んでいる南信濃遠山郷エリアでいくつかの企画を練っている。秋から冬にかけトライアルの意味も込め、現地集合の着地型モニターツアーをつくり会員優先で募集しようと思っている。
 もちろんわが会の企画であるが、現地のしかるべき組織、旅行代理店とくみ、早い時期に日程と内容、講師の先生を決め、行いたいと準備している。

以下は‟遠山郷”『不思議の里』モニターツアーで興味ある対象。

南アルプス全域で最古2億5千年前の化石「フズリナ
②西日本を貫く大断層「中央構造線」と活断層としての青崩峠
中央構造線、赤石構造線、仏像構造線、平行せず収斂する木沢地区
④遠山地震震源にできた山と堰止湖
⑤塩の湯 ⑥河原の埋没林 ⑦化石の宝庫 ⑧原生林 ⑨唯一認定された隕石クレーター
昨年のGWに行われた現地講座・遠山郷の続きでさらに掘り下げようというもの。モニターだから参加者の費用は現地集合の交通費だけとしたい。さらに、南アルプス国立公園での自然体験プログラムを幾つか組んで、実行に移したい考えである。
聖岳での二ホンジカの食害でほぼ全滅した高山植物を復元させた現場を学ぶ旅 
② 光岳小屋周辺の自然環境を保全保護する登山道の補修など実践プログラムを体験する旅
聖岳赤石岳へ過去に使われていた登山道復活とその整備の実践プログラムを体験する旅
④ 光岳を中心とした南ア南部の原生林を見て歩き、森林の保全継承を学ぶ旅

南信濃・遠山郷エリアのみどころ
信濃遠山郷エリアのみどころ

南アルプスの成立を理解できるジオポイントとしても楽しめるようなツアーも予定している。
コロナ禍で、開催できなくなる可能性もあるが、山の中だからこそぜひ実践に移したいと思う。

2022年大蔵 1/2
2022年大蔵 1/2
2022年大蔵 2/2
2022年大蔵 2/2