山の自然学クラブ 事務局ブログ

事務局へ寄せられた、会の活動報告や、会員のみなさまのご活躍を発信します。絵日記担当:中村が更新しています。

花粉からわかる日本列島の歴史

2011年11月12日は信州大学の中堀謙二先生の室内講座「変貌する里山/花粉分析からわかること」でした。

高校生の時に安田喜憲さんの著書を読んで“環境考古学”という分野が発展してきているのを知り、ワクワクしたものです!その頃の思いが思い出されました。

ほんの20年くらい前まで、縄文時代の日本列島の植生はきちんとわかっていませんでした。
花粉分析をした結果、三内丸山遺跡の土に含まれている花粉の90%以上がクリの花粉だったそうです。
自然植生でクリの花粉が90%以上もあることなど考えられませんので、この時はじめて縄文人がクリを栽培していたようだとわかりました。
植生により、気候が今よりも温暖だったことも裏付けられました。
縄文時代、日本列島の自然にぴったり合わせた生活をしていた私たちの先祖の姿が思い浮かびます。

日本列島の歴史、新田開発や農業の発達による人口の変化など、いろんなお話を聞かせて頂きました。
楽しい一日になりました。