山の自然学クラブ 事務局ブログ

事務局へ寄せられた、会の活動報告や、会員のみなさまのご活躍を発信します。絵日記担当:中村が更新しています。

三陸自然学講座 石巻・牡鹿半島・雄勝・十三浜の地質・地層と化石の観察会

三陸自然学講座2018 石巻牡鹿半島雄勝・十三浜の地質・地層と化石の観察会

2018年7月14日~16日の講座の実施要領を公開しました

鎌田先生と巡る南部北上帯の旅、2018年7月はいよいよ牡鹿半島雄勝地区に参ります!
おおよその日程や見学地をホームページに公開しました!
NPO法人 山の自然学クラブ [三陸・北上地域の活動]

詳細は現地で下見をしてみてから確定しますが、おおよその場所を地図にも載せてありますので、詳しくはホームページのご案内をご覧下さい。

金華山白亜紀の深成岩でできていて白く見えます。すぐ隣の雄勝では、東京駅の屋根に使われる真っ黒なスレート石がとれることで有名です。どうしてこのような全く違う石がとれるのでしょう。
南部北上地域では、地層や化石を観察することで、何億年にもわたる歴史をひもとくことができます。地球の壮大な歴史を、そして地質と深い関わりのある、周りの地形を、じっくり歩いて観察し、自分の目で確かめてみましょう!
そのほか、気候の変動や地形の移り変わりと大きく関わりのある縄文時代の生活場所など、この地域に特徴的な箇所も見てみます。みんなで楽しく観察したいと思います。

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http://www.shizen.or.jp/tohoku/excursion/sch20180714.html


それぞれの日程について、日帰りの参加者を募集しています。
今回はバスを借りてみなさんといろいろなお話をしながら見学、観察したいと思います。多くのご参加、お待ちしています!

松江川雅美さんの個展at神宮前

会員よりお便り/個展のご案内

和紙造形作品を制作している松江川雅美さんの個展
「山の自然学講座2018」の受講生 松江川さんからご案内を頂きました

会場: 渋谷区神宮前 Gallery Sequelギャラリー・シークエル にて
会期: 2018年5月21日(月) - 5月27日(日)  ※会期中無休
   Gallery Sequel
   11:00 - 19:00  (最終日は15:30まで)

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(以下 ギャラリーご案内分を転記)
自ら染色した楮(こうぞ)を使って色味あふれる和紙造形作品を制作している松江川雅美さん(世田谷和紙造形大学 2期生)の2度目の個展を行います。
平面作品展示のほか、当日お持ち帰りいただける作品も並びます。
皆様お誘い合わせの上ぜひご来場下さい。

山の自然学現地講座/多田多恵子先生と高尾山の観察会

新緑の高尾山を五感を使って歩く一日

多田多恵子先生/2018年4月22日・高尾山

山と自然の不思議を満喫する「山の自然学現地講座」

2018年4月22日 山の自然学講座2018の現地講座「花咲く高尾山をめぐり、植物と虫との生存戦略を考える 」を実施しました。新緑の中、五感を使って高尾山の自然を満喫した1日となりました。

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山の自然学講座・新緑の高尾山

多田先生とのお時間は、時が経つのを忘れてしまうような体験です。次から次へと先生がいろんなモノを見つけては様々なお話しを聞かせて下さるからです。高尾山の麓、歩き始めてすぐに観察は始まります。全ての生き物に愛情を持った解説を聞かせて下さる多田先生は山の自然学クラブでも大人気です。
この日も「人が多いので、しばらく歩いて静かなところに言ってから観察しましょうか」とおっしゃっていたのですが、登山道に入るとすぐに石垣の中から見始めてしまいました。

今年は冬が寒かったこと、春になってからの気温の上昇が大きいことなど、変化の多い年となっています。例年とは花の咲き方、植物や生き物の生活も変わっていることも多そうです。出芽、開花が早まっているという情報も多く聞かれます。
それでも、山頂までゆっくり歩きながら、たくさんの植物、花々を観察することができました。

マルバアオダモの花が手の届くところにあったので、ルーペなどを使ってじっくり観察。貴重な種もいくつか見ることができました。高尾山は寺社林として禁伐、殺生が禁じられていたため、あまり手を付けない形で自然が残っているのだそうです。
登山道のすぐ脇に咲いているたくさんのチゴユリ。ちょうどたくさん咲いているのを見ることができました。豊かな森が気持ちを豊かにしてくれるような気がします。

山の自然学クラブでは、切り口や場所を変えながら山と自然の成り立ちや魅力を観察する現地講座を実施しています。
行事や活動の詳細はホームページをご参照下さい。山の自然学クラブ

当日、多田先生から、いくつか最近の著書のご紹介をして下さいました。

ようこそ! 花のレストラン /多田 多恵子:写真・文(少年写真新聞社発行,2017年)

(出版者の案内文章・少年写真新聞社HPより:花の色や形は百花百様。花のレストランもいろいろあリます。誰でも入れるファミレス型やお客さんを指名する会員型、香りだけで料理が出ない、入ったら出られない怖いレストランも。どんなレストランが出てくるのか楽しみです。)

こちらの本でも紹介しているレストランのいくつかについて、私たちは実際にこの講座で、お客さんを含めて観察することができました! フィールドで観察してみる醍醐味ですね!!
また楽しい観察会を企画・実施したいと思います。

多田先生、講座幹事の皆さん、参加して下さったみなさん、楽しい一日をありがとうございます!

富士山のブナが発芽しました!

富士山のブナが発芽!

2017年採取の種子が発芽。芽が出てきました!

2017年、富士山のブナ、ミズナラは豊作年(なり年)でした。
富士山南麓ではミズナラは、ほぼ確実に隔年、豊作になります。昨年はYuiのみなさんとも一緒に、ドングリ拾いをして頂きました。台風で少ししかできませんでしたが、たくさんなっているのを見ることができ、採取することもできました。

ブナは富士山南麓では5年~7,8年に一度 豊作になります。その間にも少し実を付けることはありますが、豊作になる年は10年に1,2度程度です。2017年はほとんどの母樹が実を付ける「豊作」だったのですが、夏のあまりの天候不順が響いてしまったのか、充実した(中身が入っていて、実際に芽が出る能力がある)種子がほとんど見つけられませんでした。
それでも、採取した中には少しだけ充実した堅果があったので、播いておきました。
思ったよりもしっかりと芽が出てきてくれました!

2018年4月5日撮影の実生です。

一週間も経たないうちにこんなに大きくなりました。ちょっと生えすぎ?
はやめに現地へ運ばないと、東京で夏を越すのは少し心配です... 

 

ミズナラも少し遅れて発芽し始めました!こちらもたくさん出てきました。さっそくアブラムシがついてしまっていて、少し心配ですが... 今のところ実生の勢いが増さっているようです。

早く 富士山に里帰りをさせたいですね。大きくなってもらいたいです!

東京と四万十を結ぶヤイロチョウ秘話~2018ナショナル・トラスト全国交流大会in四万十プレイベント~

講演会:東京と四万十を結ぶヤイロチョウ秘話

2018年4月21日(土)銀座フェニックスプラザにて

東京と四万十を結ぶヤイロチョウ秘話~2018ナショナル・トラスト全国交流大会in四万十プレイベント~

当会会員の門司さんから、下記の講演会のご案内を頂きました。
公益社団法人 生態系トラスト協会では、2018ナショナル・トラスト全国交流大会(in四万十)のプレイベントとして、都内で講演会を企画しているそうです。
以下、生態系トラスト協会からのご案内を掲載します。お申し込みやお問い合わせは主催者へお願い致します。

ヤイロチョウとは?
みなさんはヤイロチョウという鳥をご存知でしょうか?絶滅危惧種であり、高知県の、そして四万十町の「鳥」です。
ヤイロチョウは長野県より西の地域を中心に飛来する希少な夏鳥ですので、事前に関心を高めるためのプレイベントとして、2016年に生態系トラスト協会と「ヤイロチョウ保護協定」を締結した王子ホールディングスと協力をして講演会「東京と日本を結ぶヤイロチョウ秘話」を開催します。

講演会:東京と四万十を結ぶヤイロチョウ秘話
日 時:2018年4月21日(土) 13時30 ~ 15時30分(受付13時から)
場 所:銀座フェニックスプラザ3階
    東京都中央区銀座3丁目3-9-11 紙パルプ会館

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プログラム:
あいさつ
講演1/「まぼろしの鳥」ヤイロチョウを追って50年/中村滝男
講演2/父・蒲谷鶴彦が四万十の森に出かけた57年前のヤイロチョウ録音紀行/蒲谷剛彦
講演3/四万十の森でヤイロチョウの餌のカンタロウを研究/南谷幸雄
パネルディスカッション/テーマ『東京と四万十を結ぶヤイロチョウ
 コーディネーター:鈴木君子(元日本野鳥の会奥多摩支部長)
 サブ・コーディネーター:門司和夫(元東京支部保護部)

定 員:100名、参加費 無料

参加申込・お問い合わせ:氏名・住所・メールアドレス・TELを記入し、下記2か所のいずれかに送付してください。
締切:2018年4月10日(火)まで必着 とのことです。
 生態系トラスト協会(担当:大谷加奈)
  TEL/FAX:050-8800-2816 ecotrust@me.pikara.ne.jp
 王子ホールディングス(担当:田中良正)
  TEL 03-3563-7020 FAX 03-3563-1139 tanaka19890401@oji-gr.com

気仙沼大島の植樹会・2018年3月24日

気仙沼大島の植樹会

2018年3月24日 三陸の森づくり/自然再生活動

山の自然学クラブでは、気仙沼のみなさんと協力しながら 海岸植物や海岸植生の保全や再生、屋敷林の再生や保育、体験農園のプログラムの提案やお手伝いなどの活動を行っています。
NPO法人 山の自然学クラブ [三陸・北上地域の活動]
2018年3月24日は海べの森をつくろう会さんからお誘い頂きましたので、大島の植樹会に参加させて頂きました。海べの森をつくろう会ほか、地元数団体が主催されてイオン株式会社等の共催にて開催された植樹会です。
開催の案内はこちらのページもご参照下さい。
当日は100名の方が参加して、100本程度の苗を植栽しました。

大島に橋が架かると、本土から渡ってきたみなさんは、浦の浜から通じるこの道沿いを走ることになります。そのときに、きれいな花や木々が見られるように、この沿道に植栽を進めようというのが今回の趣旨だそうです。みなさん熱心に植栽作業をしていました。
 
しっかり根づいて、美しい緑が再生することを願います。
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大島へ渡る橋は現在工事中ですが、1年後・2019年には開通する予定です。橋ができ、浦の浜にはウェルカムターミナルが整備される予定です。ターミナルの周辺での植栽の話も出ているようですので、ぜひ、郷土らしい植物で彩られることを期待したいと思います。
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ところで、この日、参加者には参加記念として、大島産の柚子を使って海べの森をつくろう会のみなさんが作った柚子ジャムが配られました。
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共催のイオン株式会社「心をつなぐプロジェクト」で記念品として用意して下さったそうです。ありがたいですね。
少し前から取り組んでいる特産品化を進めているジャムなどの加工品をつくる活動、紆余曲折を経ながらも頑張っていらっしゃいます。この日、参加者の一名として頂いて参りました。
恐縮でしたが;; 果実味たっぷり、おいしいジャムができ、感激です!
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まだまだたくさん検討中・取り組むことがあるとは思いますが、これからも までいに、までいに、頑張って頂きたいと思います。
海べの森をつくろう会の“までいに”作った無添加ジャム ご紹介のページ(photoスライド)もご参照下さい。

山の自然学クラブが紹介されました!

山の自然学クラブが紹介されました!

セブン-イレブン記念財団機関誌「みどりの風」2018年春号・No.53

当会では富士山森林復元活動などにセブンイレブン記念財団様から、複数年 活動助成を頂いています。
機関誌で団体紹介をするコーナーがあるのですが、そちらで2018年春号に
当会・山の自然学クラブをご紹介頂きました。(上記No.53の30ページ部分です)

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3月18日のテレビ放映に使用するセブンイレブン記念財団のCM中にも当会の活動シーンの写真を使って下さるようです。こちらではこの記事に使った、高山植生モニタリング活動の調査風景を使用すると聞いています。

木曽駒ヶ岳を中心とした高山植物の継続的なモニタリング調査は、下野綾子理事が中心となって企画し、継続しているものです。
活動についてはこちら(ホームページ/高山植生モニタリング活動)をご覧下さい。

また、下野さんには「山の自然学講座2018」において、4月17日(火) の第4回講座で
高山植物の生活史と近年の植生の変化」をテーマに講座をご担当頂きます。
山の自然学講座2018/NPO法人山の自然学クラブ 第4回室内講座
山を歩いて、気持ちのよい風景、そしてそこにある高山植物を見ているだけで 本当に楽しいですが、近年は気候変動、降水量、動物の生育域の変化 その他の要因によって影響を受けたり、変化も大きくなったりしているそうです。

植物の生態の詳しい内容の他、そのような近年わかってきている環境変化などについても、お話が聞けること思います。こちらもぜひご参加下さい。

木曽駒での調査の際の写真、調査風景です。