山の自然学クラブ 事務局ブログ

事務局へ寄せられた、会の活動報告や、会員のみなさまのご活躍を発信します。絵日記担当:中村が更新しています。

山の自然学講座2018の案内

山の自然学講座2018の案内

2月24日 東京マラソンの準備が整った新宿の街。ランナーも、ポケモンGo!に夢中になっているような方々も、いろいろな方が交錯する新宿です。

山の自然学クラブでは、定時総会および講演会「山から始まる自然保護2018」を開催致しました。講演会では福嶋司先生から、ブナ愛たっぷり;あふれる、楽しいお話を伺うことができました。
2019年からカレンダーを製作するなど、新しい事業についてのご承認もいただきました。
素晴らしいご講演を頂いた福嶋先生、そして お集まり頂いたみなさん、ありがとうございます。

今年から日本山岳ガイド協会の会員にもなりましたので、山の自然、自然や季節の知識、そしてそれを守るための知恵や手法など、ますます広く学び、普及に取り組む団体として活動をしていきたいと思います。みなさま、どうぞよろしくお願い申し上げます。

日本自然保護協会の会報「自然保護」(2018年3〜4月号)の「会員投稿コーナー」に山の自然学講座2018の案内(講座の内容と申込みはこちら → http://www.shizen.or.jp/basic/index.html )
をご掲載いただきました! ありがとうございます。
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山の自然学講座は10回シリーズで毎年開催しているものですが、広く日本列島と山の自然を学んで頂くのに楽しい内容となっていると思います。
1回の受講から、参加歓迎です。
ぜひ一度 お越し下さい。

「山の自然学講座2018」開講します!

「山の自然学講座2018」開講します!

もっと知れば、もっと見れば、いつもの山歩きが【もっと】楽しくなる!
山の自然学講座・2018年が3月~始まります。
ことしも全10回の講座で自然を識り、感じる講座を企画しました。
第1回は3月6日(火)、おなじみの小泉武栄先生から 山の自然学・はじめの一歩をお話しいただきます。
「自然観察の視点・氷河時代が大きな影響を与えた日本列島と日本の山々」
「ニッポンの山ってすごいの?」 について、楽しい講義で聴くことができると思います。

近日に申込みできるように受付サイトを公開しますので、ぜひ受講、ご案内下さい。
山の自然学講座2018(全10回)
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エコプロ2017へ・カマタマルシェの受賞展示

十三浜プロジェクトから発展した“カマタマルシェ”【KAMATA Marche】が「ウッドデザイン賞2017」を受賞しました!

エコプロ2017にて 日本工学院から受賞作品が展示されています

2017年12月7日(木)~9日(土) に 東京ビッグサイト 東ホールにて「エコプロ2017」が開催されました。
会場では様々な取り組み、活動、商品の展示や発表、さらに各種セミナーやイベントがとり行われます。

今年は自分たちの取り組みの一端を見学しに、会場にやって参りました。

十三浜プロジェクトから展開を広げて取り組んでいる
“カマタマルシェ”【KAMATA Marche】が「ウッドデザイン賞2017」に、日本工学院専門学校建築学科/建築設計科が主体となって分野:コミュニケーション分野、サブカテゴリ:教育・研修システムとして応募し、「ライフスタイルデザイン部門」において受賞しました!

ウッドデザイン賞の受賞報告(受賞内容や部門など)は十三浜プロジェクトホームページの報告をご参照下さい。

十三浜プロジェクトにて一緒に活動している、日本工学院のみなさんが、「ウッドデザイン賞2017」に応募しようとおっしゃって頂いたのが2017年の春でした。こちらからは写真を何葉かお送りした程度ですが、素敵なプレゼンシートができまして; 応募して頂いたのでした。

会場には木づかいのブースもたくさん、オーガニックの展示なども勉強になりました!

さて、ウッドデザイン賞の受賞展示会場です。やって参りました。

プロフェッショナルの手や企画による 立派な作品がたくさん受賞して展示してありますが、
・・そのなかに、学生さんの作品が!! 少し心配なような、嬉しいような..
 
石巻でもそうですが、この会場でも どうも、使いやすいように使って頂いているようですね(笑)
安心しました。そして、嬉しいです。

応募に多大な労力をかけて下さった日本工学院の渋田先生とみなさん、そして、素材を提供して頂いた石巻・河北のみなさん、そして当会のメンバーや関係したみなさん、みなさんに 改めて感謝を申しあげます。

これからも素敵な気持ちを持てる活動を続けられるように、頑張っていきたいと思います。

ナンダ・コート初登頂80周年記念登山隊が無事帰国しました!

12月16日にナンダ・コートの特別番組が放送されます

ナンダ・コート初登頂80周年記念登山隊が無事帰国しました!

大蔵喜福理事長が隊長を務められた
「ナンダ・コート初登頂80周年記念登山隊
の記録をまとめたドキュメンタリー番組が製作中、との連絡が入りました。
番組は日本BS放送(BS11)で、2017年12月16日 20時~22時に放送されます。

ナンダ・コート峰(6,867m)は、立教大学山岳部が1936年に日本人として初めて登頂に成功したヒマラヤの未踏峰です。
初登頂80年を迎えた昨年来、から2年間、様々な活動に取り組んできました。そして今年2017年9月17日~立大山岳部OB2人を含む登山隊(隊長:大蔵喜福)がナンダ・コート遠征に向かいました。この2年間を記録した番組だそうです。

こちらに、BS11 開局10周年特別番組「ヒマラヤの聖峰、80年目の再挑戦 -山頂に眠る旗を探しに」のサイトへのリンクを張らせて頂きました。
http://www.bs11.jp/special/himalayan-10th/

以下、大蔵喜福理事長/本登山隊隊長 からの報告を転載させて頂きます。

拝啓
 向寒の折、皆さまにおかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 この度は私たち“ナンダ・コート初登頂80周年記念登山隊”に多大なご協力を頂き誠にありがたくお礼申し上げます。なお、諸事情でご挨拶がたいへん遅れましたこと、まことに申し訳なくお詫びいたします。
 隊は、南壁頂上目前、距離200m手前で、積雪量少なく、軟雪、モナカ状雪、最大傾斜60度、スノーバー、アイスハーケン等に頼れず、危険と判断し退却しました。残念ではありますが、安全を第一に結論を出し、全員無事先月中旬に帰国いたしました。
 応援をいただきました皆様方のご期待に添うことはかないませんでしたが、十分に力を出し切り、充実した登山活動を送ることができましたこと感謝申し上げます。
 私どもが企画いたしましたナンダ・コート80周年事業の三つの柱、映像記録・当時の装備の発掘と保存、再登頂による偉業の周知につきましては、その大半は達成出来たと自負いたしておりますが、まとめとして、本年末12月16日(土)20:00より、ナンダ・コート80周年プロジェクトのドキュメンタリー番組がBS11より放映になる予定です。80年前のルートの反対側、南壁の冒険的登山映像を中心に現在、鋭意制作中です。
 お世話になりました皆様に、心より御礼申し上げるとともに、番組をご覧いただきたくお願い申し上げます。遅ればせながら概略報告を添付いたしましたので、こちらもご覧いただければ幸甚に存じます。
   敬具

平成29年11月吉日
 ナンダ・コート初登頂80周年記念事業実行委員会委員
 ナンダ・コート初登頂80周年記念登山隊隊長   大蔵喜福 

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セラニーズ・ジャパンへ訪問

セラニーズ・ジャパン訪問

2017年11月7日、セラニーズ・ジャパン株式会社へ訪問しました。
今年新しいオフィスへお引っ越しされたばかりで、まだお祝いのお花がたくさん置かれています!新しいオフィスはラボも完備、カッコいいです。
セラニーズ・ジャパンさんは毎年、社員のみなさんがボランティアとして当会の富士山森林復元活動に参加して下さっています。今年も9月30日(土)、10月1日(日)にみなさんでいらして下さいました。
 

このたび、当会の行う自然再生活動へご寄附を頂きました!ありがとうございます。
今期の社会貢献活動ご担当、高橋さんから御寄附をお預かりし、当会からは感謝状をお渡ししました。
 

今年セラニーズのみなさんが参加して下さった、9月30日~10月1日の活動の時、セラニーズカラーのオレンジ色に染まるキバナコスモス畑がちょうど見頃を迎えていました。澄んだ空に遠く富士山を見て、写真を撮ったり、みんなで喜びました。

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裾野から富士山を望みます。セラニーズカラーのコスモスです!

ぜひこれからも富士山の活動へご一緒頂ければと思います。テキサス州ダラスにある会社のみなさんも一度富士山にいらっしゃる機会があればご案内したいですね。

富士山・秋の種子採取

富士山・秋の種子採取

2017年10月21日~22日、富士山森林復元活動・秋恒例の種子採取に参りました!

台風が近づく中での活動になりました。どうしようかみなさんと少し迷いましたが、台風で種子が落ちてしまうと採取できなくなってしまうので、天気を見ながらとにかく行ってみましょう、ということになりました。
今年は2年に一度のミズナラの豊作年ですので、ドングリをとってミズナラの苗を育てたいとの事情もありました。

今回、三井住友銀行ボランティアスタッフYuiのみなさんがご参加下さいました。
2009年の「Yui活動開始から10周年」、また、2014年には15周年として、植樹活動と森の観察会にいらしてからのおつきあいで、毎年活動の報告を申しあげたり、富士山での活動日にスタッフのみなさんが参加して下さるなど、いろいろな形で連携させて頂いています。
今回はスタッフのみなさんが誘い合わせていらして下さいました。
せっかく久しぶりの方もいらっしゃるのに、台風とは!と思いましたが、これも屋外での活動にはあることです。
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2日目の活動は延期にして(?)、東京農大のみなさんと一緒に写真撮影に。
このあと帰京していただいたのですが、無事お帰り頂けたでしょうか。

1日目の21日は、雨模様でしたが、それほど荒天でなかったので、何とか少しの樹から採取をしました。
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今年は夏の間にあまり天気がよくなかったためか、種子を付けている樹種がそもそも少ないようです。
ですが、森の中には様々な微気象、微地形の変化があり、場所によって条件が異なりますし、樹木の種類によって必要な環境条件なども違いますので、まったく実がなっていないということはないようです。
風に飛ばされていく種子を付ける、ハンノキの仲間やモミジ、カエデの仲間などは日当たりの良さそうな場所にある木が実を付けていました。
また、赤い実を付ける木はいくつか種子を取ることが出来ました。こんなに実を付けているカマツカはあまり見ることがありません!・・びっくりしました。今回何本か、このような木を見つけました。雨が多かったことが影響しているのでしょうか;?
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さて夕食後の恒例?作業、種子の調整もみなさんでお手伝い頂きました。
昼間の作業でお疲れのハズですが、みなさん、持ち前のまじめさ、ていねいさでどんどん作業が進みます!
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お天気が悪かった割には、まずまずの種子が取れたのではないかと思います。
ミズナラもしっかり集めることができました!

ご参加頂いたみなさん、Yuiのみなさん、東京農大のみなさん、ありがとうございます!
またぜひ ご一緒致しましょう!

富士山・2017年夏の活動です!

富士山・2017年夏の活動!

8月26日~27日は富士山、今年 夏の活動です! 夏の活動の主体は、樹木の生長を助けるため、草本類やササなどをかりはらいすることです。木を覆うツタも大敵です。みんなで探しながら作業をしました。

こちらは農大の学生さんが昨年持ってきてくださった苗です。
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ずいぶん大きくなっています! 中に生えてきている草を払って、日当たりをよくしておきました。
できれば今年の秋の活動で植えたいと思います。楽しみです。

さて、今回の宿泊は朝霧高原でした。いつもは植林地に近い裾野市方面に宿泊することが多いので、久しぶりです。日中は隠れていた富士山でしたが、夕方 富士宮に降りた頃にはきれいに山頂が見えるようになりました!
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初めての方もいらしていたので、本当によかった!
涼しくて気持ちよく、そして楽しく、キャンプ気分で過ごすことができました。夏の高原は気持ちよかったです!
朝霧高原にあるミルクランドは富士開拓農協の施設としてつくられた施設です。開拓にはたいへんな労力がかかったことと思いますが、おかげで現在の私たちは、たいへん気持ちのよい時間を過ごさせてもらうことができました。おいしい牛乳や卵も頂きました。感謝です。

富士山はちょうど真西から見えるようになりますので、大沢崩れがちょうど正面です。学生のときに研修で行ったことが思い出されます(その後にも歩いたことはありますが。登山者等は崩れているところには入ることができません)。

翌日は大室山へ、自然観察会です。富士山の溶岩流の時期による違い、そして、その経過時間による森の違いがたいへんよくわかる、そして歩いていて気持ちよく楽しいコースです。
富士山の大室山は朝霧高原から行く途中からよく見える、富士山北麓でいちばん大きい寄生火山です。

まずは樹海とも呼ばれる富士山の原生林を歩きます。
ヒノキが主体となっている、貞観噴火の熔岩の中を歩きます。溶岩も見えていて、そこからヒノキなどの樹木が生えている様子がよくわかります。コケが大切な働きをしていることもわかります。
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樹木の根がたいへん遠くまで広がっていることにみなさんびっくり。土の中では様子が見えませんからね... ためしにひとつの根をたどってみると、十何メートルにも先に生えている木から渡ってのびていました!
途中、富士風穴にも入りました。氷や雪が残る風穴。冷たい風を体験です。
大室山の麓には美しいブナの林が広がります。真夏にきたのは初めてですが、これまで歩いてきた檜中心の森とは、緑の対比がよくわかります。 針葉樹と広葉樹、美しい両方の天然の森が見られます。
大室山は3000年前、片蓋山と一連の噴火で形成されたと言われています。地質の違いもありますが、いづれにしても森になるにはたいへんな時間がかかることを実感します。
テレビで放映された効果もあるのかもしれませんし、夏休み期間だからでしょう。たいへん多くのみなさんとすれ違いました。こんなに多くの方に会ったのは初めてです。このことにも少し驚きを感じながら、しかし嬉しく思いながらの散策となりました。

また秋にも楽しい森歩きができることでしょう。
今年は9月30日~10月1日、そして10月21日~22日に予定しています。楽しみです。
たくさんのみなさんのご参加、お待ちしています!